酸素も毒になる

ジャンルなく好きなことを。YMS2020渡英。#30日チャレンジ

サウナのあるところ

 

ずっと気になっていた作品だったのだが、

最寄りの映画館ではすでに上映期間が終わっており、

初めてアップリンク渋谷に行ってみた。

 

前勤めていたこともあって渋谷にはよく行っていた、が

アップリンクがある方にはいったことがなく、

ここが渋谷なのか、、、、

と同じ街とはあまり思えない静かなところで小さくショックを受けた。

 

念願の作品、、、、やっと観れたア〜〜〜。

 

ここからネタバレあり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あまり前知識なしにまっさらな状態で観ました。

 

 

最初は確か長年連れ添った夫婦のロウリュシーン。

ヴィヒタ(白樺の束)でバシバシと奥さんの足をマッサージしてあげるおじさま。

お互いに背中流しあったりもしていて、仲の良さがうかがえた。

 

年齢層広めの友人たちに子供が生まれたよ〜〜と

写真を見せてみんなでおめでとうとお祝いの言葉をかけたり。

 

最初こそ上記のようなほのぼの〜〜な雰囲気で始まったが、

だんだんとシリアスな話題も。

 

前科持ちで今は結婚して三人の息子と5人家族で暮らす男性。

お金はないけど家族がいるから幸せだ、と。

お金はない、というが立派なサウナがあるお家にお住まいで

サウナは日本人が思うよりもずっと

フィンランドで暮らす人々の生活や精神においてかけがえのないものだからこそ

ここだけは妥協してはならないという気持ちが伝わってきた。

 

離婚の末親権を得られず、面会にも応じてもらえない父親。

仕事が忙しく娘を母親に預け続けたことで娘から拒絶され、

実の娘が母親の養子に入り、

娘が義理の妹となり会うことも許されない父親。

北欧では男女平等な社会であるとよく見聞きしていたが、

夫婦が離婚しどちらが親権を得たとしても、

子育てと仕事をしっかりこなせるということなんだなと感じた。

 

フィンランド男性は泣いてはいけない。

そう言われて育ってきた世代もいた。

今はどうなのだろうか。

日本でも男なら泣くな、と言われたり、そう言われているところを聞いたことのある人が多いのでは?

小さい頃からの言葉は大人になってからも呪いのように離れない。

男だから、とか女だから〜〜すべき、すべきじゃない、

だなんて誰に決める権利がある?

そんなことをジャッジすることがどれだけ残酷であることか。

今までされてきた世代はこれからの世代にこの悪しき習慣を引き継いではいけない、絶対。

 

日本では政治・社会の仕組みや賃金に関する悲痛な声を聞く。

この映画の中では日本とはまた違った問題を目の当たりにした。

どんなに幸福度の高い国であろうとも、

問題を抱えている国民はいて、

皆抱えきれないほどの思いを持って必死に生きている。

 

そんな気持ちを蒸気と一緒に空へ飛ばして心を軽くできるのが、サウナ。

日本にもサウナのある施設が増えている。

男女関係なくサウナはあなたを受け入れてくれる。

子リスが安心していられる巣のように。